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S 秋山深一 レロニラ S- ヨコヤ キムラ A+ フクナガ 神崎直 クリフジ ネアルコ A アルサブ ラブレー シリーン B+ シバヤマ キクチ ソラリオ アカギ 15番の男 B マッシュルーム グラサン ハゲ ワダ B- キョジン ポマード マエガミ C+ フォルリ マッチョ アベ ヤンジャン C キクザワ コサカ カネコ D+ 谷村光男 タカダミチコ 五十嵐夏樹 D サトウ タジマ 藤沢和雄 E 神崎直(初期)ミウラ F ニシダ メガネ G エダ ツノダ キタムラ H サクマ タカシマ
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突然だが、妄想キャラ達が最も恐れている事は何だと思う? 敗北?自滅?考察不能?参戦資格取り消し? どれも違う。正解は"例のキャラ"より上位にランクインしてしまった際に引き起こされる"あの現象"だ。 …おっとすまない、君は"例のキャラ"の事を覚えていないのだったね。"例のキャラ"というのは、かつて妄想スレを恐怖のドン底に叩き落とした悪名高きキャラの事さ。 君には今から"例のキャラ"について話そうと思う。アレが過去に何をしたのかを… かつて、1人の妄想スレ住人が"例のキャラ"を参戦させた。それは所謂ネタキャラで、5歳児並みの強さがあれば余裕で勝てた。当然ソイツは下の方にランクインした。 本来ならそれで終わるはずだった。だが数日後に異変が…"あの現象"が起こったんだ。 "あの現象"の詳細についてはここでは言えないが、とにかくその脅威に晒されて妄想スレは大きく変わってしまった。 未曾有の脅威を前にした妄想キャラたちは結託し、"例のキャラ"以外の全キャラがそれっぽい理由を付けて"例のキャラ"に上位の座を譲った。 そうして、何者も"例のキャラ"より上位にならないようにした。…"あの現象"を止めるにはそうするしか無かったからね。 最強やら勝利やらランキング上位やらを目指すキャラ(または既にそれを実現しているキャラ)ですらそうした…というより、最初にこれをやり始めたのは彼らだった。 彼らは強者だったが故に、自分の目的や在り方を放棄してでも"あの現象"を止めなければならない事を理解出来た。 彼らがいなければ"あの現象"による被害はもっと大きなものになっていただろうね。 強者であればあるほど、理解するのは早かった。そして理解した者は、即座に行動に移した。 もっともらしい理由を付けて"例のキャラ"より下位になる。強者たちは、それこそが"あの現象"を止める唯一の方法だと知っていた。 強者たちはそれ以外のキャラにもこの方法を実践させた。自分たちだけが実践しても意味が無いと分かっていたからね。そして、全員が実践すると"あの現象"は止まった。 影響を受けたのは妄想キャラだけではなかった。妄想スレ住人を含む41人も"あの現象"に巻き込まれた。 スレ住人もキャラも"あの現象"を恐れ、その再発を防ぐ事に躍起になった。 この状況は一か月近くも続いたが、ある日唐突に終わりを迎えた。"例のキャラ"が突然いなくなったんだ。 "例のキャラ"はランキングから消失し、"例のキャラ"や"あの現象"に関する情報も初めから存在しなかったかのように消え去っていた。そして、私以外のスレ住人はそれを覚えていなかった。 恐らく、"例のキャラ"が飽きて自ら妄想スレを立ち去ったのだと思う。 こうしてかつての平穏な妄想スレが戻った…少なくとも表面上は。 確かにスレ住人は"例のキャラ"も"あの現象"も忘れた。だが妄想キャラ達はそうではない。彼らは今でも"例のキャラ"を、"あの現象"を覚えていて、その恐怖を心の奥底に刻み込んでいる。 彼らは事件後に新たに参戦したキャラにもそれを語り聞かせ、再び奴が来た時に備えている。 さて、最後に私がこの話をした理由について話そう。…先日、私は"例のキャラ"が妄想世界の片隅で蠢いているのを見てしまった。 そして奴は私に言った。「今度は永久に支配する」と。 奴は近いうちに必ずこのスレに戻って来る。もう二度と"あの現象"を繰り返してはならない。 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 496◆rrvPPkQ0sA 2019/09/14(土) 23 27 41.42ID IMiWtbth "例のキャラ"考察 テンプレはこれで完成かな?tale方式で参戦するキャラは「伝説」、だって僕は、君が好きだから…とか。逆になんとか考察したくなるよね。 強さは5歳児並みの強さがあれば余裕で勝てるレベル。"例のキャラ"以外の全キャラが上位を譲るらしいが、 勝敗ならともかく上位を譲るだなんてことができるならそれはランキング操作。考慮不能。 ”あの現象”が起こるまであと数日あるらしいし、それまでは別に何もしなくてもいいでしょ。 ロココ>"例のキャラ">半分の幼女
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胸には強さを、気高き強さを、頬には涙を、一滴の涙を。 ◆UcWYhusQhw 俺は……どうしたらいい? 俺は未だに迷っていた。 自分―宮沢謙吾―がどうするべきかと。 先程から山小屋を出て黙々と森を進んでいるのだが俺の心は晴れないまま。 俺自身はどっちが正しいか判断できない。 「……ふう。皆はどうしているのだろう?」 いつも傍にいた最高の仲間。 俺達のリトルバスターズ。 恭介、真人、理樹、鈴、来ヶ谷も。 あいつらはどうしているのだろうか。 理樹は消極的だからな。でも殺し合いには乗ってないはずだ。 鈴は人と話すのが極端に苦手だから、誤解されてないといいが。 来ヶ谷は……あいつは趣味に走ってそうだ。性格的に。 真人は変わらないだろう、あいつは。 恭介は持ち前のリーダーシップを発揮してるだろうな、きっと。 どんな時も皆らしくいるにちがない。 皆はそういう奴らだから はは……俺は結局仲間の事しか考えられないのか。 俺はこの殺し合いの中でも。 仲間だけなんだ。 俺はみんなの為に何かしたいと考えていた。 でもこの片腕で出来るのだろうかと。 だけど違うんだ。 片腕でもやるしかないんだ。 ならやることは決まってる。 俺は護りたい、仲間を。 あいつらの笑顔を。 どんな時でもだ。 その為には他の人を……殺す事も厭わない。 あいつらに迫ってくる危険を事前に排除するんだ。 恭介、真人、来ヶ谷は大丈夫そうだが理樹達は違う。 だから俺は他の人を殺す。 あいつら以外。 あいつらが少しでもいきてくれるのなら。 きっと後悔はしないはずだから。 だから俺は、後悔しないんだ。 殺す、そう思ったとき胸が痛く感じた。 当たり前だ、俺は人を殺した事などない。 俺の決意は人を殺す事なんだ。 どんな奴らでも殺す。 覚悟は……しなきゃいけないんだ。 すべては仲間の為に。 どんなか弱い子でも、力のない人間でも。助けを求めていた人間を。 ころさなきゃいけ…… ……古式。 俺は救えなかった。 助けを求めていたのに。 俺が……無力なせいで。 俺は古式みたいな助けを求める人間までも殺す事ができるのか。 自らの手で。 出来るのというのか? 俺は……。 すまない、古式。 俺は殺す。 そんな人間さえも殺すんだ。 俺は仲間に生きて欲しい。 だから……だから。 そんな……辛そうな顔しないでくれ。 俺は頭を振る。 幻想の古式を振り払うように。 覚悟は……する。 そう、するんだ。 だから行こう。 こんな所で立ち止まってはいけないんだ。 まずは武器の確保。 できれば刀のような刃物がいい。 手に入れられそうなのは街か。 では行くか。 ……ん? 木々の隙間から光が漏れている。 誰かいるのか? 俺は身を潜めながらそこに近づく。 そこにいたのは一人の少女と一人の大男。 そしてその状況は大男が今にも剣を振り少女を殺す所。 どうやら少女は体が竦んで動けないみたいだ。 まさに獲物をかる肉食動物。 まあ……俺には関係……ない。 むしろこちらの武装が貧弱な分あの男に立ち向かうのは無理だ。 だから行くべきではない。 逃げるべきなんだ。 俺はそこ立ち去ろうとする。 ……見捨てるのか? 俺の中でそんな声が聞こえる。 なにを言ってるんだ。 俺は殺し合いに乗る。 だから、死んだほうがいい。 あんな弱いそうな少女なんて。 見捨てた方がいいに決まって…… ……可哀想ですね。 ……やめろ! でてこないでくれ! 古式! 俺は! 俺は! 仲間の為に殺すんだ! だから、だから! ……本当は助けたいんじゃないですか? あの時できなかった事を。 違う! 違うんだ! 俺は理樹達を助けたい! だから、ここで俺が行くわけにはいかない! いったら、戻れない! だから、すまない! 本当にすまな…… 「……誰か……助けて……お願い……救って……私は……生きたい!」 体が動いた。 俺の意志とは関係無しに。 その生の渇望に。 救いの手に。 動くべきではないはず。 でも動いた。 あの時救いの手を掴めなかった。 でも今は掴みたい。 ただ救いたい。 だから 「伏せろおおおおおおおおおおおお!!!」 手に持ったスタングレードを投げる。 激しい閃光が走る。 俺はその前に視界を隠したので直撃は受けなかった。 大男はモロにうけて動けないでいる。 今のうちにとその少女いるべきところに駆け寄り手を取り少しその大男から離れる。 今のうちに逃げようか? 「待て!」 ちっ、もう気付いたか。 その男はもうこちらに向かって構えている。 戦うしかないのか。 片腕で。 「あの……私は渚砂といいます……貴方は?」 その助けた少女は俺に向いてそういった。 とても儚げな可愛い子だ。 俺は結局動いた。 理性ではなく感情で。 救いたいと。 二度とあんな思いはしたくない。 覚悟なんて結局出来ない。 いやしない、殺す覚悟なんて。 俺がすべきは救う覚悟だったんだ。 もう誰も殺しはしない。 無理なんだ、俺には。 仲間達は勿論救う。 でもそれは決っして殺しあいに乗るのではない。 皆を助けて護るのだ。 そうしか俺はいきれないのだから。 だから 「宮沢謙吾……君を救いにきた!」 そう宣言する。 もう後悔しない為にも。 だから俺は今ここにいる。 ふとあの古式の笑顔が見えた気がした。 うん、俺はこの子を救うよ。 全てを持って。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ さて、今、俺は男と向き合ってる所だ。 この男にいくつか聞きたいことがある。 「お前、名前は」 「我が名はティトゥス。お前は」 「宮沢謙吾だ」 ティトゥス。 そう名乗った男はなんとも禍々しい刀を持ってこちらを睨む。 ……強い。 構えてるだけで凄まじい威圧感。 果たして勝てるのか。 いや勝たなきゃいけない。 渚砂を救うためにも。 「何故、この子を襲った」 「その女が引き連れていた魔物の魔力に惹かれただけだ。大したものでもなかったしな。そして用済みだから殺そうとしたまでだ」 「ちっ……そんなことで」 間違いなくこの男は殺し合いに乗っている。 なら戦うしかない。 片腕で戦えるか分からないがそれでもだ。 救うと決めたんだ。 「逃げられるか? 渚砂」 「さっき足をひねっちゃって……まだうまく走れないです。すいません」 なら、なおさら護らなくちゃ。 俺が護るんだ。 今度こそ。 「もう御託はいいだろう。割り込んできたのなら覚悟はできてるのだろう? 死合おう」 「……ああ、負けられない」 とはいえ装備もない。 どうする? 武術はそこまで自信はないが。 でも逃げるわけにはいかない。 「……謙吾さん、よければこれを」 「……これは刀?」 そんな俺に渚砂が一つの刀を差し出した。 その刀の銘は「古青江」 間違いなく名刀の一つ。 俺にとって凄まじく便利なものだ。 何と言ったって刀剣類。 俺の得意とする分野。 かたじけない。 これがあれば……いける! 「あり難く貸してもらよ……下がっていて」 「はい……がんばってください」 渚砂にそう言って渚砂を少し下がらせ俺は前にでる。 片腕は使えない。 今のままでは満足に刀もふれないだろう。 そしてこの男。 身のこなし、気迫、どれをとっても強い。 普通の打ちあいになったら負ける。 なら、どうすればいい? 俺。 この男を倒す必勝の手は。 そうだ、これだ。 俺はその考えに到った時腕を吊っていたカーテンを外した。 その瞬間鋭い痛みが発したが気にしてる暇なんかない。 そして少し震える左手で鞘を持ち深く腰を落とす。 最後に右手は柄に添えるだけ。 そう、この構えは 「ほう……居合いか。面白い」 居合いの構え。 これが必勝の構えである。 本来居合いなどやった事はない。 しかし今の俺の状態ではこれに懸ける他ないのだ。 片腕だけで俺が戦う、唯一の手。 その必殺の一撃に懸ける。 「では……死合うか」 「……」 さあ戦闘開始。 もう無駄な言葉などいらない。 全てを読め。 風を。 刃を。 場の流れを。 相手の動きを。 人の心を。 そして全てを懸けろ。 己が技を。 己が力を。 己が意志を。 己が魂を。 己が心を。 この刃に全てを懸けて。 一瞬の隙を逃すな。 相手が作る隙。 それこそ一撃を与える好機なり。 絶対に逃すな、宮沢謙吾。 魂は熱く、そして心は冷静に。 そう望むは明鏡止水の如く。 どれほどの時が経ったのだろうか? 解らない。 お互いにずっと向き合ったままだ。 距離は3mもない。 でもただその場で呆けてる訳ではない。 互いに狙ってるのだ、相手に付け入る瞬間を。 いつかできるだろう、その瞬間まで。 虎視眈々と機会を狙う。 風が吹く。 その風が俺の体を冷やす。 風は木々を揺らし音を奏でる。 不思議だ。 こんな殺し合いの中なのに。 凄く心が静かだ。 ただ心に感じるのは今の風と曲げる事のない意志。 ああ、俺は。 今この瞬間。 最も死に近いこの殺し合いで、俺は最も生きていると感じた。 誰かは救う為に。 俺は俺らしく感じる事が出来るんだ。 そして、その時。 ティトゥスが持つ刀が一瞬下がった。 疾駆。 その時は絶対見逃すわけにはいかない! 奴が作ってしまったその一瞬の隙を! もう俺のリーチだ! 柄に手をかけた右手に力が入る。 引き抜け! そして切り裂け! そして俺が出来る最速の抜打ち。 鞘から抜け出した刃は凄まじい速度をもってティトゥスに裏切り上げ気味に噛み付こうとする。 獲った! だがティトゥスの顔を驚き染まっているのではなく笑っていた。 そして 「愚かな者め……誘ったのも分からないのか?」 「なっ!?」 俺が放った渾身の居合い切り。 それにティトゥスはあわせて来た。 そしてぶつかる刃と刃。 だか結果は誰が見ても解る。 片腕の力と両腕の力。 それは居合い切りのスピードをプラスしても追いつかないものだった。 そう結果は明確。 「ぐぅぅ!」 俺が放った刃ははじき返されてしまった。 ティトゥスがその俺の隙を見逃すわけにはいかない。 「はあああ!」 ティトゥスが放つ袈裟切り。 それはまさしく豪腕からなる渾身の一撃。 重く早い。 俺はそれ何とかバックステップで避け距離をとる。 運がよかった。 もう少し反応が遅ければ斬られていた。 距離をとりもう一度居合いの構えを取る。 ティトゥスは無理に追ってこなくてまたこちらに向かって構えを取っていた。 くっ……あれは誘導だったのか。 油断した。 それぐらいも見抜けないとは未熟だ。 危うく死ぬところだったかもしれない。 落ち着け、俺。 深呼吸をしてもう一度前を見据える。 が、その時左腕に鋭い痛みがはしる。 使いすぎたか……鞘を持ってるのまで辛くなってきた。 骨折したものを無理にしたから限界が来るのは当然なのだが。 手が震える。 駄目だ……これを見せてはいけない。 気付かれたら狙われる。 早期決着を。 狙うのは自然な隙だ。 よく考えるとあれは不自然な隙だった。 見極めろ、宮沢謙吾。 次で決める。 感覚を研ぎ澄ませ。 今、感じるのは風。 そして再び訪れる静寂。 その静寂の中で心を研ぎ澄ませ。 自分が望むのは何だ? 彼女を救いたい。 ならすべき事は奴を倒す事だけだ。 ストイックに考えろ。 彼女を救う。 その為に俺は立っている。 なら刃に灯すのは何だ。 刃に魂を。 刃に心を。 刃に感情を。 刃に己が全てを。 そしてこれからの未来を。 全てを灯す刃に負けはない! 俺は絶対負けない! そして一つの突風が吹いた。 その時あいつが一瞬、瞬きをしようとしていた。 見えた! そう思った時にはもう走っていた。 これがラストチャンス。 刃よ! 届け! 「ぬぅ!」 ティトゥスが刀を横薙ぎに振るう。 だがそれは苦し紛れでしかない。 「甘い!」 「……跳んだだと!?」 俺はそれを跳躍して避ける。 そして出来るのは奴の完璧な隙。 「くらえええええええええええ!」 よって絶対の好機。 俺は自身ができる最高の抜打ちを放つ。 鞘から抜け出した刃は前と同じようにうねる様に奴の首元に迫った。 かった! もう当たる寸前。 俺は勝利したと思った。 だが 「……見事。だが『常識』から抜け出せなかったようだな」 「……え?」 刃は届かなかった。 俺の腕は奴の両腕におさえられて。 え、でも奴の両手は剣を持ってるはず。 何故? 俺は視線を奴の方に向ける。 そこには普通の人にある筈のない第三、第四の腕が。 馬鹿な……。 奴は人間じゃないのか。 「お主との死合いは楽しかった……ではさらばだ」 その言葉とともに奴は俺に刀を横薙ぎに振るう。 瞬間腹部に凄まじい痛みが襲う そして俺は崩れ落ちるように倒れた。 奴は満足そうに渚砂のほうに向かう。 負けたのか? 俺は? 迂闊だった。 人でないことを考慮するのを。 まさかあんな物があるなんて予想がつかない。 もう俺は助からないだろう。 意識が朦朧としてきた。 ああ……俺は何も出来ないまま死ぬのか。 救う事もできず。 俺は救う事も許されないのか。 でももうしぬのだ。 どんなに頑張ってもそれは覆せない。 もう……無理なのだから…… ……諦めるのですか? ふと悲しそうな古式が語りかけてくる。 諦めたくない。 でも……体が動かない。 助けたいのに。 救いたいんだ! 俺は! ……じゃあ……救えばいいじゃないですか? 後悔したくないんでしょう? 全ては貴方の意志次第ですよ? ……古……式。 俺は…… 俺は……もう二度と後悔なんかしたくない! ここでなんか死んでられない! 俺は古式のように救えないなんて嫌だ! 俺は! 俺は! もう二度と! 救えると思った命を! 「取りこぼしたくなんかないんだあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」 動いた。 体が。 動かないと思ったのに。 いや、動かされてる。 意志に。 救いたいという意志にだ。 「ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」 ただ向かう。 ティトゥスの方に。 全力で。 「何!?」 奴は気付くのが遅かった。 俺はそのがらあきの背中に向けて 「俺が……救うんだあああああああああああ!」 斬り付けた。 少し浅く入ったがそれでも初めて切りつけることが出来た。 奴は、驚きつつも 「……ふははは! 意志でたっているか人間。見事だ! 最高の死合いだったぞ! その小娘はお前に免じて見逃そう!」 そういって立ち去っていった。 とても満足そうに。 俺には追う気力などなかった。 そして 「謙吾さん! ありがとうございます!……謙吾さん!?」 そのまま崩れ落ちた。 もう流石に限界だ。 当然だ。 もう俺は死ぬんだから。 頑張ったと思う。 ……俺は。 救えたんたのだから。 だから悔いはない。 だから今は彼女にいくつか伝えたい。 俺の意志やこの島でどうやって生きたいくかを。 「いいか……俺はもう直死ぬんだと思う……それは間違いなんだ」 「そんな!? そんなのって……いや……」 だから残り短い間に伝えたい 「俺には……最高の仲間がいる。どんな事があっても失いたくない奴らだ。名前はリトルバスターズ」 「リトルバスターズ?」 そう。 最高の仲間。 どんな時でも支えあって一生失いたくない奴ら。 「君にも……そういう人いるか?」 「……はい。居ます……失いたくありません」 なら答えは簡単だ。 「全力をかけて救え……失いたくないのなら……でもそれはけっしって殺し合いに乗るってことじゃないぞ?」 「……はい」 「馬鹿な……俺は乗りかけた……でも違うんだ……仲間は殺し合いに乗った自分を喜んでくれはしないんだから 救うって事はな……自分が頑張って意志を貫く事。そして最後にその仲間に頑張ったといわれればいいんだ 殺し合いになんか……のったら……そんな事を言わないから……」 「……はい……は……い」 ああ……泣かないでほしい。 君はきっと優しい子なんだなあ。 ……救えてよかった。 「だから……その大切な……人以外にも救いを求めてる人を救って欲しい……できるかな?……無茶なお願いだな」 「します……私は……やって……みます」 「そうか……何でこんなこというかと言うのはね……君に……救われたから……俺は」 「私が?」 「そう……きみが……救ってと言ったから……俺は……間違えずにいて……救われた」 だから……今はこんなにも心が温かい。 うん……幸せだ 「もし……リトルバスターズにあったら……伝えて欲しい……俺は……やっと掴むことが……できたと」 「……わかりました」 ああ……この子を泣かせてしまった。 俺らしくない。 その一筋の涙をぬぐってあげたい。 もうできないのが悲しい、とても。 「じゃあ……さっきいったこと……約束できるかな」 「はい……私……は……大切な人も救って……そして救いを求めてる人を救います!……絶対……ぜっ……たいに」 彼女はそういい切った。 ああ……よかった。 本当にそう思う。 俺は 「君を救えて……嬉しい……ありがとう……」 幸せものだ。 もうなにもみえなくなった。 そしてきこえずらくなってきた 「けん……ご……さん?……けん……ご……さ……あ……ああああああああああああああああああああああ!!!」 ああ……や……っぱ……り……な……み……だ……に……あ……わ……な……い き……み……の……こ……え……わ……す……れ……な……い……き……み……の……な……み……だ……わ……す……れ……な…… ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 私は謙吾さんの遺体のまえで祈っていた。 自分を救ってくれた彼に。 精一杯。 尾花ちゃんも祈ってる。 私は決意した。 絶対謙吾さんとの約束は破らないって。 それが彼にできる恩返しだと思って。 これからもっと苦しい事もあるだろう。 でもきっと希望の未来があるから。 だから歩き出そう……過酷が立ちふさがっても。 でもいまは祈ろう。 ただ……この意志をつら抜いた人に。 【E-4森林下部/一日目 黎明】 【蒼井渚砂@Strawberry Panic!】 【装備:古青江@現実、尾花@アカイイト】 【所持品:ランダム不明支給品x1、ナイスブルマ@つよきす -Mighty Heart-】 【状態:健康、悲しみ、全身びしょ濡れ】 【思考】 基本方針:殺し合いには乗らない。大切な人も救って、そして救いを求めてる人を救う 0:ただ祈りたい。 1:源千華留、若杉葛、羽藤桂を探す 2:信頼出来そうな人を探す 3:リトルバスターズに謙吾のことを話す 【備考】 ※参戦時期は千華留ルートより、明確な時期は未定。 ※フカヒレは渚砂のバストを80と断定しましたが、それが合っているかどうかは定かではありません。 ※尾花が頭の上に乗っています。 【尾花@アカイイト】 【状態:健康】 【思考】 基本方針:葛と桂を探す。それまで渚砂のことを守る。 【ティトゥス@機神咆哮デモンベイン】 【装備:双身螺旋刀@あやかしびと -幻妖異聞録-】 【所持品:支給品一式、不明支給品0~1(刀剣類ではない)アサシンの腕】 【状態:右肩に軽い斬り傷と火傷、背中に浅い切り傷】 【思考・行動】 基本行動方針:死合う 1:美術館に向かう。見つけた参加者とは死合う。 2:刀剣類と『屍食教典儀』(もしくは類するもの)を探す。 3:ウィンフィールドと死合いたい。 4:骸骨の男が追ってくるならば、再び死合う。 【備考】 ※参戦時期は、ウィンフィールドと二度目の戦いを終えた後です。 ※身体能力の制限に気づきました。 ※刀の召喚は、魔導書などによるサポートが無ければ使用不可能です。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 俺は……これでよかったのかな。 死に行く中そう思う。 救ってそれでよかったのかと。 正しいと今でも思う。 でもちょっと不安なのだ。 ふとかおを上げると。 そこには懐かしい顔。 ……古式。 彼女は笑ってた。 満面の笑みで。 ……ああ。 これで。 今度こそ。 救えて ……本当に ……よかった。 【宮沢謙吾@リトルバスターズ! 死亡】 048 クモノイト 投下順 050 何気ない遊園地に、数々の出会い 047 GO MY WAY!! 時系列順 051 私の救世主さま 012 真逆 ティトゥス 057 First Battle(前編) 014 天から舞い降りたシ者 蒼井渚砂 068 嘆きノ森の少女 020 誰が為に刀を振るう 宮沢謙吾
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「やれ、やれい!」 ぶんぶんと拳を振り上げ、ブラウン管の中にいるヒーローを応援するのび太とドラえも ん。 「あぁっ、まずい、がんばれっ!」 いつしか二人の声は美しく同調し、名門応援団にも匹敵するであろう旋律を奏でていた。 このような声援を受けては、たとえピンチだろうがヒーローが挽回しないわけにはいか ない。傷ついた体に力がよみがえる。 「今だーっ!」 のび太とドラえもん、いや日本中の少年たちの心(ハート)がヒーローに乗り移る。 切り札の大技が炸裂し、大爆発とともに悪者は散った。 「やった、やったぁーっ!」 抱き合う二人。ヒーローの勝利は、すなわち彼らの勝利でもあるからだ。 テレビの前ではあれだけ息が合っていた二人だが、終わってしまえば冷めたものだ。 目をギラギラさせ、まだヒーローのつもりでいるのび太。 早くも熱が下がり、後先のことを考えているドラえもん。 こうなると、次に二人の間になにが起こるかは、神でなくとも容易に予想ができる。 部屋に戻り、のび太が口を開く。 「ねぇ、ドラえもん。頼みがあるんだけど……」 そら来た、とドラえもん。今に始まったことではないが、今に始まったことではないが ゆえにうんざりする。 「ダメだよ。強くなる道具なんか出さないよ」 機先を制し、釘を刺すドラえもん。だが時として、のび太は二十二世紀を超える。 「いやいや、ぼくは強くなる道具なんか頼まないよ」 「へ?」 「もしもボックスを出して欲しいんだ」 いくら考えても、ドラえもんはのび太の狙いを測りかねた。 どうせろくでもないことを考えているに決まっているが、この少年がもしもボックスを どう使うか少し興味がある。もし変な世界を作ったら、すぐに元に戻してしまえばいいだ けの話だ。 しばらく悩んでから、ドラえもんはポケットに手を入れた。 「もしもボックス~!」 もしもボックス。パラレルワールドをいとも簡単に創造できる、まさしく究極の秘密道 具。一見するとただの電話ボックスだが、中身は我々では想像もつかないようなテクノロ ジーで支えられている。 さっそくのび太は中に入ると、受話器に向かってこう叫んだ。 「もしも、強い人がえらい世界になったら!」 けたたましくベルが鳴り響き、世界は生まれ変わった。 もしもボックスから出たのび太に、首を傾げながらドラえもんが尋ねる。 「強い人がえらい……って、まずいんじゃないの? 君はますますいじめられるだろうし、 ジャイアン辺りがものすごいことになるんじゃ……」 「分かってないなぁ、ドラえもんは」 のび太は鼻高々に、持論を展開する。 「ぼくがこれまで弱虫だったのは、別に強さが必要ない世界だったからだよ。いくら喧嘩 が強くたって、先生やママに叱られるだけだしね。でもこういう世界になれば、ぼくだっ てヒーローのように強くなれるはずさ」 唖然とするドラえもん。どうやらのび太は自分が弱かった原因は、社会のルールにあっ たと考えたらしい。 「……まぁ、気の済むまでやってみたら」 「うん!」 すると、階下から玉子の声が飛んできた。 「のびちゃん、ご飯よ~!」 台所では、すでに父と母が椅子に座っていた。が、どうも様子がおかしい。 のび助も玉子も、体格がまるで記憶とちがう。首はずんぐりと太く、肩幅はがっしりと 広い。腕も足も、空気でも詰めたかのようにふくれ上がっている。 じろりと、二人をにらむのび助。 「のび太、ドラえもん、早く座りなさい」 「う、うん」 のび太とドラえもんがそれぞれ椅子を引く。ところが、まったく動かない。 「なにこれ、重すぎるよ!」 いくら引っぱってもびくともしない。百二十九馬力を誇るドラえもんで、かろうじて動 かせる重量だ。 「のびちゃん。あんたまだ、百キロも動かせないの? いつもトレーニングをさぼってば かりいるからよ」 「まぁいいじゃないか。のび太、動かせないんなら立ったまま食べろ」 「はぁい……」 箸を取るのび太。これもやはり重く、一キロはある。そして、今日のメニューは以下の 通りだ。 粉(プロテイン)。 注射器(強化ステロイド)。 炭酸抜きコーラ。 梅干し。 熊の生肉。 どれもこれも、強くなるためには欠かせない献立ばかり。とはいえ、生肉は加工食品に 慣れ親しんだのび太の鼻には耐えがたい臭気を発していた。 「い、いやだぁ~!」 箸を投げ、逃げ出すのび太。ドラえもんが追う。玉子も追う。 「もういやだ、早く元に戻さなきゃ!」 だが、先にスタートしたにもかかわらず、のび太はあっさりと玉子に追い抜かれてしま った。 部屋に置かれたもしもボックスに、玉子の髪がぞわりと逆立つ。 「マ、ママ……?」 「のびちゃん──だっしゃあァッ!」 玉子のたくましい脚が、水平に美しい孤を描く。 ミドルキック。もしもボックスは彼女の蹴りによってくの字にへし折れ、大きな音を立 てて畳に寝そべった。 「電話ボックスなどを持ち込みおって……恥を知れいッ!」 「ひ、ひぃぃっ!」 「罰として、今晩はメシ抜きだッ!」 失禁したのび太には目もくれず、部屋を出ていく玉子。遅れて入ってきたドラえもんが、 ひしゃげたもしもボックスを見て絶叫する。 「な、なんてことを!」 「ドラえもん! 早くもしもボックスを直して、元の世界に戻そうよ!」 「……ダメなんだ」 「えっ?!」 「もしもボックスはとても複雑な道具だから、ちゃんとした工場でないと機能まで元に戻 すことは難しいんだ」 「じゃあ、タイムふろしきは?」 「時間系の道具は全部メンテナンスに出しちゃってて……。ちょうど明日の今頃になった ら戻ってくる予定だけど、つまりドラミやセワシ君に頼ることもできない」 突きつけられた八方塞がりという現実に、のび太は青ざめる。 「ってことは……」 「うん。明日の夜まで、ぼくたちはこの世界にいなきゃならない」 のび太は泣いた。ドラえもんも泣いた。泣き疲れて眠るまで、泣きわめいた。 ──本当の地獄は、これからだ。 地球は変革を遂げた。金よりも家柄よりもなによりも、強さこそが尊ばれる社会。この 革命がたったひとりの少年によって引き起こされたという事実を、知る者はいない。 すっかり眠りこけていたのび太が、友の声で布団から身を起こす。 「おはよう、のび太君」 「ドラえもん! なんでもっと早く起こしてくれないんだよ、遅刻しちゃうじゃないか!」 大急ぎでパジャマから着替え、のび太はランドセルに持ち上げようとする。 「うっ!」 ゴキン、という音とともに肩の骨が抜けかけた。 「あぁ、やった」 「いたたたた……! な、なんでランドセルがこんなに……」 「のび太君、忘れたの? ここは君が生み出した世界じゃないか」 痛めた肩を押さえながら、ようやくのび太は思い出した。 「あっ、そうか! すっかり忘れてたよ」 「ぼくもさっき持ったけど、ランドセルは五十キロくらいあるよ。仕方ないから、学校に は手ぶらで行こう。あと心配だから、ぼくもついて行くよ」 「ありがとう、ドラえもん」 グルメテーブルかけで普通の朝食を取り、玄関を出る二人。 「そういえば家にいなかったけど、パパとママは?」 「朝っぱらから庭で組み手して、パパは会社、ママはバーゲンに行ったよ」 「そ、そう……」 昨晩食卓に座っていた変わり果てた両親が目に浮かぶ。のび太は残すところ半日余りを 本当に生き残れるのか、少し不安になった。 案の定、異変はご近所にも蔓延していた。 道路には自動車はなく、代わりに車以上の速度と機敏性をもって人々が駆け回っている。 びゅんびゅんと人影が動く住宅街を、のび太たちはおそるおそる進んでいく。 また、至るところで血で血を洗う果し合いが演じられていた。 サラリーマン 対 大工。 中学生 対 老人。 八百屋 対 バンドマン。 野良犬 対 女子高生 主婦 対 本屋 理由などない。各々が力を誇示するため、己が全存在をぶつけ合っている。 むろん、だれもが並みの肉体ではない。たった一発のアッパーで人が電柱より高く打ち 上げられ、打ち上げられた方はぴんぴんして反撃に転じる。 こんな危険地帯にドラえもんとのび太が付き合えるはずもない。二人は進退を繰り返し て登校するしかなかった。 どうにかやって来れた家と学校との中間地点。ここでドラえもんはある決断を下す。 「巻き込まれたら命はない。こうなったら、チータローションで学校まで一気に駆け抜け るんだ!」 「あのさ、どこでもドア使わない?」 「あっ、そうか」 こうしてどこでもドアの力により、のび太たちは難なく学校にたどり着いた。 午前八時二十五分。 ホームルーム前、のび太のクラスで主役になっていたのはなんと──。 「あ、あばら谷君!」 あばら谷一郎であった。 机が四方に押しやられ、がらんとした教室。彼はその中心に立ち、対戦者を募っていた。 「さァ、次はだれが来る?」 昨日までは貧しい家庭に育った、ごく平凡な少年だった。だが、今の彼は著しい闘争心 を宿す一流ファイターだ。現に、足もとには彼に倒されたクラスメイトが三人も転がって いる。 シャドーボクシングをしながら、周囲を挑発するあばら谷。 「どうしたんだい、みんな。ぼくのボクシングに恐れをなしてしまったかな?」 のび太たちの耳に、あるクラスメイトの会話が聞こえる。 「ざけやがって、所詮ボクシングは手技しかない不完全な格技だ。次は俺がやってやる!」 「よせよせ。あいつのは純粋なボクシングじゃなく、貧乏生活で培ったブースボクシング だ。えげつない技ばかり使うから、たとえ勝っても怪我は免れないぜ」 「ちっ……一時間目には千年杉からの飛び降りもあるしな。今怪我してもつまらんか」 もう挑戦者は現れそうにない。切り上げようとするあばら谷だったが、そこへ名乗りを 上げる男があった。 「仕方ないなぁ、ぼくが相手してやるよ」 ボクサーあばら谷の前に立ったのは、骨川スネ夫。 互いにハリネズミの如く、針のような殺気を放射する。 のび太未満の体格しか持たなかったスネ夫も、ルール変更に従ってぶ厚い筋肉を鎧とし ている。ただし、身長だけはなぜか変わっていない。 あばら谷がふっと笑う。この世界においても貨幣経済は健在だが、いくら金を持ってい ても羨望の対象にはまったくならない。その逆もしかり。なので、彼には金持ちに対する 卑屈さは欠片もない。 「君みたいな坊っちゃんがぼくと戦うなんて、いいのかい? ぼくは無敗ではないが、対 戦相手を無事に済ませたことはないよ」 「構わないよ。むしろ、それくらいの方が試しがいがある」 「試すだと? ──後悔するなよッ!」 のび太、ドラえもんを含む十数名がギャラリーを務める中、両雄が構えた。 まず、あばら谷が動く。 スネ夫の鼻先に、軽くジャブが触れる。これは攻撃ではなく、合図。ジャブで体内のリ ズムを整えたあばら谷が、息もつかせぬ猛連打に出た。 対するスネ夫も巧みに間合いを操作し、なかなか決定打を許さない。少なくとも、猛攻 に伴うスタミナ消費に見合ったダメージは与えられていない。 だが、あばら谷の狙いは別にあった。 「そろそろかな」パンチだけを打つはずだった拳から、にゅっと親指が飛び出した。「こ れがブースボクシングだッ!」 スネ夫の目蓋に親指が引っかかる。 「親指を、目の中に突っ込んで、殴り抜け──」 巨大な手が、ガシッとあばら谷の手首を捕えた。 「るッ?!」 「ふぅ……どんな技が出るかと期待したけど、大した工夫もないサミングか。ま、君みた いな貧民にはお似合いな技だね」 親指を目に入れてから、殴り抜ける間に生じるコンマ単位のタイムラグ。スネ夫ほどの 達人ならば、十分に隙だらけと評することのできる致命的な空白だった。 次の瞬間、あばら谷は胸に深手を負った。素手ではなく、武器によるもの。 「グアッ! き、凶器……ッ?!」 「バグ・ナク……直訳すると“虎の爪”。ぼくのパパにはインド人暗殺者の友だちがいて ね。昨日、パパから古いのを分けてもらったんだ」 右手に仕込んだ暗器をさらりと自慢すると、スネ夫はハイキックで勝敗を決した。 「あばら谷君! スネ夫、なんてことを!」 持ち前の正義感から、ついつい倒れた友人に駆け寄ってしまうのび太。これは、スネ夫 にしてみれば果たし状を渡されるに等しい行為だった。 「よう、のび太。次はおまえがぼくの相手をしてくれるのか」 「ス、スネ夫……!」 「おまえにはドラえもんがついてるんだったな。じゃ、こんなオモチャじゃ失礼だよな」 スネ夫はバグ・ナクを、惜しげもなく黒板の横にあるゴミ箱に投げ入れた。 「ぼくのパパには刀匠の友だちがいてね。昨日、新作をもらったんだ。一人用だからおま えには貸さないけど、ぜひ切れ味を試したい……!」 どこからか取り出した日本刀に、舌をなすりつけるスネ夫。もはや、彼はのび太の知っ ている腰巾着ではない。 「遊んでもらうよ」 上段に刀を構え、スネ夫が踏み込む。ドラえもんも道具を取り出そうとするが、わずか に間に合わない。振り下ろされる白刃。 「うっ、うわ──!」 刹那、風が吹いた。風はスネ夫の手から日本刀を消し、のび太を救った。こんな神技を できる者といえば、このクラスでも彼一人しかいない──出木杉英才である。 相変わらずの二枚目だが、体つきはボディビルダーさながらだ。 「──出木杉ッ! なんのつもりだッ!」 「骨川君、刃物はよくない。学校内での闘争は徒手が原則だよ」 「ふん、下らないフェア精神で勝利を遠ざけるのがお好きか」 「フェア精神? 勝利を遠ざける? なにをいってるんだね、君は」 出木杉は奪い取った日本刀を横に持つと、腕を上下にすばやく動かした。すると、なん とこれだけの動作で丈夫な刀身が波打つように折れ曲がってしまった。のび太とドラえも んはもちろん、原住民であるスネ夫までもが驚いている。 「グニャグニャだァ……」 「ヒッ!」 「骨川君、ぼくが素手にこだわるのはもっとも信頼できるからさ。これからは素手の時代 だ。今後、人類は進化を続け、近い将来核兵器にさえ耐えうる肉体を手に入れるだろう」 そういうと、出木杉はスクラップと成り果てた刀を持ち主に投げ渡した。 刀とともに心を折られたボンボンはその場に泣き崩れた。 「ヒィッ! ヒイイィィィィッ!」 混乱しながらも、とにかく命を助けられたのび太は礼をいう。 「あ、ありがとう出木杉……助かったよ」 「いや、礼には及ばないよ」 「やっぱりこっちの世界でも君はすごいな。このクラスじゃ一番強いんでしょ?」 「………」 この質問を浴びせた途端、出木杉の気配が変わった。迫力が増した。 「残念ながらぼくはナンバーワンじゃない。巨凶、剛田の血……。曰く、ガキ大将。曰く、 歩く公害。学校最強の生物“ジャイアン”こと、剛田武がまちがいなくナンバーワンだろ う」 のび太ははっとした。強さの価値が跳ね上がって、あの男が得をしないはずがない。今 朝から非常識を休みなしに叩きつけられてきたので、彼の存在がすっかり抜け落ちていた。 「でも……今日はいないみたいだけど、休み?」 「もうすぐ来るさ」 「え、なんで分かるの?」 「地を踏みしめる足音、拳に染みついた血の臭い──そしてなにより肉体から発せられる 凶悪なまでの覇気。全てが彼を示している!」 ファイターのみが持ちえる感覚で、出木杉はジャイアンがまもなく登校してくることを 知っていた。 出木杉に遅れて察知したらしく、皆もざわつき始める。 突如、窓ガラスが砕けた。 それと同時に、教室に侵入する巨漢。 ──剛田武、降臨。 ずん、と空気が重くなる。 前の世界でもしばしばゴリラと形容されていた彼だが、この世界ではどうしようもない ほどにゴリラだった。にもかかわらず、二階にある教室にジャンプして入ってきたように、 瞬発力は抜群だ。 とてつもない威圧感。クラスは凍りつき、あれだけ強い出木杉も面差しを固くする。の び太とドラえもんに至っては、かろうじて気を失わずに済んでいるという始末。 「ど、ど、ど、どうしようドラえもん」 「ぼ、ぼ、ぼ、ぼくにいわれても……」 ジャイアンに目をつけられぬよう、二人はそっと背を屈めた。だが、かえって彼の注目 を呼んでしまう。 「おはよう、のび太。お、ドラえもんも来てんのか」 「お、おはよう、ジャイアン」 「さっそくだが……買ったばかりのバットの殴り具合を試させろッ!」 どういう仕組みなのか、背中から金属バットを抜き取るジャイアン。目にはとても数セ ンチの球体には収まりきらぬほどの殺気が宿っている。 だが、今度はドラえもんの対応が一歩早かった。 「空気砲~! ──ドカンッ!」 空気の弾丸は一直線にジャイアンに向かい、みごと命中した。 「ド、ドラえもん!?」 「先手必勝だよ。もう学校はいいから、どこでもドアで家に帰ろう。あとは夜まで部屋で じっと待つんだ」 教室から逃げようと、のび太の手をひっぱるドラえもん。ところが予想に反してジャイ アンは無傷で笑っていた。 「空気砲じゃ私を獲れんよ。残念ながら、ね」 ダメージはないとはいえ、抵抗されたことには変わりない。それも不意打ち。みるみる うちに、ジャイアンの顔が赤々と染まっていく。とばっちりを受け、握り潰されるバット。 「やってくれたな。二人まとめて、メタメタのギタギタにしてくれるわッ!」 圧力をさらに増幅させるジャイアン。もう二人は声ひとつ出せない。声が出せないとい うことは、空気砲は撃てない。すなわち、絶体絶命。 ガキ大将、突進。 ジャイアンの異名に相応しい巨大な拳が迫る。 のび太もドラえもんも本能的に死を覚悟した。──だが。 拳は掌によって阻まれた。パンチを受け止めてくれたのは、出木杉であった。 「くっ……すごいパンチだ……!」 「ドガア! おまえも俺に歯向かうか、出木杉ッ!」 またも出木杉に助けられた。仮に出木杉が元々ジャイアンに挑む予定であったとしても、 今のタイミングは決してベストとはいえない。のび太が問う。 「出木杉っ! ど、どうして……?」 「さっき君は“こっちの世界”といったよね。あれでピンときたんだ。君たちはドラえも ん君の力で、もっと平和な世界からこっちに来てしまった。……ちがうかい?」 驚くことに、さしてドラえもんと交流がなかった出木杉が、二人の境遇をほぼ完璧に読 み取っていた。 「すごい、当たってる……」 「分かるさ。どう考えても、君の肉体はこの世界で十年間を過ごしたものじゃない──」 名推理はジャイアンのボディブローで中断される。 「──ぐえぇッ!」 「なにをゴチャゴチャいってやがる!」 吐しゃ物をまき散らしながら、出木杉は二人を促した。 「……行くんだ! 剛田君はぼくがなんとかするッ!」 「う、うん!」 命を拾い、教室を飛び出すのび太とドラえもん。ジャイアンも追わない。 「俺にさえ逆らわなければナンバーツーとして天下を満喫できたのにな……。失敗したな、 出木杉」 「あいにく、ぼくは一番じゃないと気が済まない性分でね。……それに」 「それに?」 「これは予感だけど、今日ナンバーワンは君でなくなるような気がする」 「……面白ぇ」 するとジャイアンは両拳を腰に据え、全身を硬直させた。 「さっきの分だ。まずは一発ぶち込んできやがれッ!」 王者としての誇りか、あえて初弾を受けると宣言するジャイアン。もっとも、完全に防 御に回った彼にダメージを通せる者など小学生ではまずいない。出木杉は技巧や戦術には 秀でているが、打撃力に関しては特筆すべきものは持たぬはず。 「じゃあ、甘えさせてもらおうかな」 出木杉は軽いステップから、一気に加速した。勢いを利用して拳を打ち込む算段だ。 「ハァッ!」 鋼鉄の腹筋に、お手本のようなまっすぐなストレートが突き刺さった。だれもが「効い ていない」と直感した。ところがジャイアンは、 「ごっ?! ……ガッハァッ!」 と、胃液を吐き散らし、よろめく。どよめきがクラス中に広がる。 これにて貸し借りなし。出木杉は当然のように追撃に出る。どれもこれも平凡なパンチ のはずが、どれもこれもが効いている。 「これがぼくの研究成果さ。どうだい、効くだろう?」 たまらず、逃げるように間合いを空けるジャイアン。 「てめぇ、出木杉……! ど、どんな技をッ……!」 出木杉はこの問いには答えず、近くにあった机に黙って拳を落とす。そして拳が触れた 瞬間、机は粉末と化した。 このパフォーマンスに、野次馬たちも大穴だった出木杉に傾く。 「スッゲェッ!」 「あんなこと、ジャイアンでもできねぇぞッ!」 「天才だッ!」 粉になった机を手ですくい上げ、出木杉が誇らしげに語る。 「これが、ぼくが半年をかけて編み出した破壊の極意“二重の極み”だ」 「ふたえ……きわみ……?」 「これは物理学の基礎だけど、どんな物質にも必ず抵抗というものが存在する。そして抵 抗がある限り、どんな攻撃も技が持つ百パーセントの威力を与えることはできない」 いつの間にか、皆が彼のレクチャーに聞き入っていた。 「でも研究によって、拳を刹那の拍子で二度ぶつけることによって、二撃目は抵抗を受け ずに対象に伝わることが明らかになった。……あとは練習あるのみだったよ」 すくった粉をさらさらと床に落とす。 「そしてついに、昨晩──二重の極みは完成した。悪いけど剛田君、沈んでもらうよ」 レクチャー終了。出木杉が駆ける。 ジャイアンも拳にだけは当たるまいとするが、悪あがきに過ぎない。 「残念。さっきは拳といったけど、別に拳でなくとも二重の極みはできる」 左ハイ炸裂。やはり、衝撃は一片たりとも削がれていない。こうなればもう、ジャイア ンに打つ手はない。ただ打たれるのみ。 陥落しゆく王座というシチュエーションに何らかの快感を覚えたのか、狂喜するクラス メイト。 「出木杉の勝ちだッ!」 「ワッショイッ! ワッショイッ!」 「とうとう世代交代かッ?!」 どう戦況を判断しても、もう逆転はない。出木杉でさえ上手く立ち回れたことに内心安 堵していた。 だが、不運にも彼は知らなかった。 剛田武をガキ大将にまで押し上げた、あの絶技を──。 のび太とドラえもんは昇降口にいた。 学校中で勃発している争いから逃げ回ったためだ。 「さすがに下駄箱で戦ってる子はいないようだね。さぁのび太君、どこでもドアで帰ろう」 「でも……」 「どうしたの?」 「出木杉がジャイアンと戦ってるのに、ぼくだけ逃げるなんて……」 ため息をつくドラえもん。 「なにいってるんだよ。手助けできるような相手じゃないんだよ?」 「出木杉……ごめん……」 「仕方ないよ、ぼくらじゃどうしようもないんだ……」 残念そうに、ドラえもんは四次元ポケットから桃色のドアを取り出す。彼らは“強さ” の支配下ではあまりにも無力なのだ。 「さ、行くよ」 ドラえもんはドアノブに丸い手をかける。のび太もうなずく。 すると突然、背後からあの憧れの声が飛んできた。 「逃げるのね……。のび太さんのいくじなし!」 冴え渡る二重の極み。 剛田武と出木杉英才の頂上決戦は、下馬評に反して一方的な展開を迎えていた。 出木杉は直突きを鼻先にめり込ませると、怯んだジャイアンにアッパーを打つ。浮かび 上がった巨体へ、さらに全体重を乗せたチョップブロー。むろん、全て二重の極みによる 恩恵を受けている。 背中から黒板にふっ飛んだジャイアンに、壁にかけてあった時計が落ちて当たった。 これには多くのクラスメイトが失笑する。 「プッ、ダッセェ~ッ!」 「……カッコワル」 「いいぞ、出木杉ィ!」 中には笑わず、じっと出木杉の技を研究するグループもいる。早くも出木杉攻略を目論 む者たちだ。ナンバーワンになりたいという野心を抱くのは、なにも出木杉ひとりではな い。 どちらにせよ、ジャイアンの防衛という可能性はクラス中から消え去っていた。 ──だが、ここに来てジャイアンの一発がようやくヒットする。 「ぐっ……!」 右フック命中。テレフォン気味で、かつ相手はディフェンス技術にも長けた天才。クリ ーンヒットではない。にもかかわらず、出木杉がぐらつく。 「さすがだね、剛田君。技術を粉砕するパワー、二重の極みにも耐えるタフネス──とて つもない肉体だ。もし君が、ぼくくらいの頭脳を持っていたら地上最強だって夢じゃない」 この賛辞に、大きく首を振るジャイアン。 「逆だぜ、出木杉。おまえに俺ぐらいの肉体があったら、だ」 似て非なる、平行線を描く理論。微笑む両雄。まるで愛し合う男女のように。ただし、 互いにあるのは相手を叩きのめしてナンバーワンになるという欲求のみ。 二人に挟まれた空間が軋み、歪む。 「邪ッ!」力任せにジャイアンが突進する。 「乗らないよ」出木杉は丁寧に、拳をひとつひとつ当てていく。 結局、再びめった打ちとなるジャイアン。天才は一撃喰らった程度で流れを渡したりは しない。 激しい攻防に、大量の砂ぼこりが立つ。 「ケホッ。早く終わらせないと、あとで掃除するのが大変そうだ」出木杉が両拳を脇に回 す。「これで決めるッ!」 正中線四連突き。かつて出木杉が空手を研究中に開発した大技だが、二重の極みの力に よってより高みに達した。 人中、喉、水月、股間。これらに机を粉砕する拳を入れられて、いくら恵まれた筋肉に 守られているとはいえ無事で済むはずがない。 とうとうジャイアンが動きを止めた。ガクッと膝から落ちる。 「普段ならここで終わりにするところだけど……君は怪物(モンスター)だ。ダメ押しさ せてもらうよ」 「……し、け……い……」 「え?」 「逆らう者は……死刑ィッ!」 ジャイアンが拳を床に振り落とした。轟音とともに、ブワッと砂ぼこりが舞い上がる。 ギャラリーはもちろん、出木杉にも意図が読めない。 しかし、ジャイアンをもっともよく知る人間。出木杉に敗北し、クラスメイトに混じっ て観戦していたスネ夫にだけは答えが分かっていた。 「こ、殺す気か……ッ!」 砂ぼこりは一気に量を増し、煙と呼ぶに相応しい濃度になった。が、出木杉は冷静さを 崩さない。 「これが君のとっておきかい? でも、ぼくだって悪条件下での闘争術は勉強して──」 「関係ねェよ」 「なんだって……?」 「こうなった以上、おまえは絶対にメタメタのギタギタだ」 劣勢にあるジャイアンがうそぶく。 一方、煙がひどくなる中、不安を抑えきれぬ者がいた。わずかに心に潜む良心がうずき、 スネ夫は叫ばずにはいられなかった。 「出木杉、逃げろォッ!」 それでも、出木杉は退かない。意地などではない。彼はバカではないので、勝てぬと判 断したら必ず逃げる。逃げないのは、勝てると信じているからだ。 「行くよ……剛田君!」 「哀れだな、出木杉!」 砂煙が器用に二人だけを包み込むと、惨劇が幕を上げた。 ──殺戮のドームと化す砂煙。 煙からは、ジャイアンの咆哮と打撃音しか聞こえない。 時折手や足が中から姿を出すが、攻防の詳細を知る手がかりにはなりえない。 潰れる音、砕ける音、折れる音──大小さまざまな音がオーケストラを奏で、たった十 秒足らずで演奏は停止された。 どちらがどうなったのか、ギャラリーには及びもつかない。 そして、程なくして煙が晴れる。勝敗が明らかになる瞬間だ。 まず目に映ったのが、仁王立ちするジャイアン。次いで、足もとで無残な肢体を晒して 動かない出木杉。あちこちから出血し、あらゆる骨を砕かれている。 分かりきっていた結果を悔やみ、うなだれるスネ夫。 「砂煙に包まれながら、規格外の腕力で対戦相手をがむしゃらに殴打! ──これをやら れたら、いかに出木杉がテクニシャンだろうと勝てる道理はない! ……こうなることは 分かっていたんだッ!」 しん、と静まり返る一同。 しかも地獄はこれだけでは終わらない。 学校のアイドル、源静香。 可愛らしさは健在だが、首から下にはスネ夫や出木杉にも匹敵する肉体が当然のように 備わっている。 しかし、いくら屈強になっていようと愛する女性には変わりない。どことなく後ろめた そうに、のび太が声をかける。 「し、しずちゃん……」 「武さんを出木杉さんたちに任せて、あなたは逃げるというの?」 「だって、どうしようもないじゃないか! 相手はジャイアンだよ、殺されちゃうよ!」 「拳を合わせてもいないうちに、なにをいうの! 私には分かるの、あなたは武さんより もずっと強いはずよ!」 「で、でも……無理だよ……」 煮え切らない少年に、静香はあっさり愛想を尽かす。ぷいと背を向けてしまう。 「失望したわ、あなたがこれほどにチキンだとは思わなかった。武さんは私が止めてみせ るわ」 昇降口から立ち去ろうとする背中。 このとき、のび太の中でなにかが弾けた。 今さらいわれるまでもなく、のび太は人一倍いくじなしだ。だが、戦場に向かおうとす る未来の妻を黙って見送れるほど無神経でもない。 勇気を振り絞るべきは、今──。 「待って、しずちゃんっ!」 ぴたり、と静香が足を止めた。 「ぼくが……ぼくが戦うっ! ぼくがジャイアンと戦うよっ!」 静香は振り返らない。が、笑っていた。唇から歯をむき出し、いかにも「計算通り」と いいたげな黒いスマイルを顔面に張りつけていた。 そして、将来夫婦となる男女は手を取り合う。 「じゃあ、教室に戻りましょう。のび太さん」 「うん」 さて、ひとり取り残されたドラえもん。口を挟むことすらかなわなかった。 もはや秘密道具などでは太刀打ちできない領域へと、戦国時代は動いていく。 その頃、教室には地獄絵図が広がっていた。 机や椅子はひとつとして原型を保っていない。掲示されていたプリント類も、全てはが れ落ちている。 とてつもない台風だった。 教室中に、巻き込まれたクラスメイトが男女の区別なく散らばっている。ある者は床に 沈み、ある者は天井や壁に刺さり、ある者は窓から放り投げられた。先生でさえ餌食だ。 これほどの大災害を演じたのは──今さら明かすまでもなく、剛田武。 出木杉を破壊した彼は、猛った矛先をギャラリーに向けていた。むろん、生徒たちも勇 んで抵抗する。大天才に手こずり、消耗したガキ大将を多人数で叩けるチャンスなどめっ たにない。学校史上においても、まれな大乱戦となった。 だが、それでも差は埋まらなかった。 次から次へとドミノ倒しのようにチャレンジャーは撃砕され──。 今や残されたのは、骨川スネ夫のみ。 「こんな雑魚どもをいくら喰らってもつまらんが……おまえは別だ、スネ夫」 「くっ……!」 「財力は強さにはならんが、強さを得る手段にはなる。今日も持ってきてるんだろう。い いオモチャを期待してるぜ」 すでに日本刀は出木杉によってガラクタにされている。だが、まだスネ夫には切り札が あった。 「分かったよ、ジャイアン」 ナンバーワンと立ち合うというピンチと、ナンバーワンに挑めるというチャンス。ふた つを眼前にして、複雑な笑みを浮かべるスネ夫。 「これが……ぼくの」スネ夫はポケットから注射器を取ると、ためらいなく前腕に針を刺 した。「リーサルウェポンだッ!」 筒の中にある濁った液体が注入される。 「ふ、ふふふ……ふっふっふ……来たぞ来たぞ来たぞ」 急激に、スネ夫の上半身が二倍、いや三倍以上にパンプアップしていく。 「ぼくのパパには一流シェフの友人がいてね……。少しゆずってもらったのさ、このドー ピングコンソメスープをッ!」 ステロイドなど比べものにならない即効性と膨張率。 「期待以上だよ……。これこそ、至高にして究極のボディだッ!」 通常、料理においてもっとも重視される要素といえば味だ。とはいえ、味覚は人によっ て千差万別であり、いかに極めようと万人に認められることは難しい。 だが、強さはちがう。好みや地域差など一切存在しない。 事実、子ども同士の喧嘩から戦争に至るまで──強さを比べるための野蛮なゲームは地 球上いつでもどこでも繰り広げられているではないか。 こんな危険極まりない分野(ジャンル)に、果敢にも挑んだメニューがこれである。 ──ドーピングコンソメスープ。 手始めに、スネ夫は壁にデコピンをぶつける。あっさり一メートルほどの穴が空いた。 「ジャイアン、君にひとつ面白い方程式を教えてあげよう」 次に、右手に拳を作るスネ夫。 「財力×コネ×ルックス=破壊力!」瞳孔が開ききった目で、スネ夫が吼える。「今日か らは、ぼくが学校最強の生物だァッ!」 丸太ほどもある豪腕。これが決まれば、いかにジャイアンといえどひとたまりもないは ず──であったが。 「おまえにちょっとでも期待した俺がバカだったようだな」 スネ夫のパンチは、蚊に刺されたほどのダメージも与えてはいなかった。 一転、弱々しく口を開くスネ夫。 「ゆ、許して……」 「決して許してあげない」 命乞いも効力はなく、ジャイアンは拳を固める。 「消え失せいッ!」 返しはアッパー。二百キロ以上を推測されるスネ夫が、天井を突き抜け、三階を通り越 し、屋上まで届けられてしまった。 クラスメイトを全滅させ、さすがのジャイアンも一息つく。 「どいつもこいつも冷や飯にも値しねェ……。ま、出木杉を喰えただけでもよしとするか」 驚くことに、彼はまだ満ち足りてはいなかった。 まさに帝王、まさにガキ大将、まさにナンバーワン。 そして今、ひとりの戦士がもっとも無謀な戦いを挑もうとしている。 「ジャイアン、ぼくが相手だっ!」 ──野比のび太、帰還。 異常なまでの静けさ。フルネームまで知っている友人たちが、まるで石ころのようにご ろごろと転がっている。 これが毎日のように授業を受けていた教室だとは、のび太にはとても信じられなかった。 「よう、のび太。まさか戻ってきてくれるとはな」 予想だにしなかったチャレンジャーに、ジャイアンは舌なめずりで応える。 この時点で、のび太は完全に呑まれていた。 無理もない。彼が向き合っている相手は、あまりに大きく、あまりに太く、あまりに厚 く、あまりに重く、あまりにも強すぎる。 「どうしたのび太。しずちゃんにいいところを見せようとやって来たはいいが、びびっち まったか?」 廊下でセコンドを務める静香に、横目をちらりと向けるジャイアン。 若干事実とは異なるが、のび太は図星を突かれたも同然だった。静香に出会わなければ、 今頃は家でぬくぬくしていたにちがいないからだ。 「色を知る年齢(とし)か。だが、この俺を恋愛の踏み台にしようなどと──たわけたこ とをッ!」 「ひいっ!」 ジャイアンが、持てる全殺気をのび太にぶつける。もはや立っているだけで、今朝食べ たトーストが胃から持ち上がってくる。 ここでようやくドラえもんがのび太たちに追いついた。 「あら、ドラちゃん。血相変えてどうしたの?」 「どうしたの、じゃないよ! しずちゃん、君はどういうつもりでのび太君をジャイアン と戦わせたりなんかしたんだよっ!」 怒りをあらわにして問い詰めるドラえもん。これに対して静香は悪びれることもなく、 「いじめられっ子をガキ大将と戦わせる美少女……。そのくらいの毒気があっていいのよ、 アイドルなんて……」 と、平然と告げてみせた。 少女の中に住まう鬼に戦慄し、絶句するドラえもん。 そうこうするうち、教室で動きが起こる。 きっとドラえもんが助けてくれる、と安易な希望に身を投じたのび太が駆け出した。 「うおおおおっ!」 「いい気迫だ、のび太ァッ!」 待ち受けるは絶望、とも知らずに。 のび太にしてみれば、活火山に挑むような心境であったろう。 天と地、などという生半可な例えでは済まされない戦力差。いくらのび太が鈍感で、ド ラえもんというバックボーンがあるにしても、生身で立ち向かうには荷が重すぎる相手だ。 もうすでに、のび太の中にある危険を察知する感覚は麻痺していたのかもしれない。 結果はあっけなかった。 あっさりとヘッドロックに捕えられてしまうのび太。厚い胸板と太い前腕に挟まれ、身 動きひとつできない。 「じわじわ喰ってやるよ、のびちゃん」 少しずつ、少しずつ、力を加えていくジャイアン。 ミシミシ、と頼りなく骨が軋む。 たまらず、ドラえもんが大声で訴える。 「やめてよジャイアン! のび太君を殺す気か!」 「いつ殺すといった? 永久に起きなくするだけだぞ!」 めちゃくちゃな理屈をお返しするジャイアン。話し合いが通じる相手ではない。さらに 力が込められる。 「ド、ラえ……助け……うぎゃああぁぁぁっ!」 「のび太君っ!」 悲痛な叫び。平和な時代に生まれた小学四年生が発するには、あまりにも不釣り合いだ。 「空気砲~!」せめてヘッドロックを解かねば、とドラえもんが実力行使に出る。「ドカ ンッ! ドカンッ! ドカンッ! ドカンッ! ドカンッ!」 全弾クリーンヒット。が、ジャイアンを怯ませることすらかなわない。 「そう慌てるなよドラえもん……。のび太のあとでたっぷりと遊んでやるって!」 「のび太君……。ご、ごめん……!」 がっくりと、力を落とすドラえもん。もう打つ手はない。 秘密道具は通じない。出木杉もいない。のび太が自力で脱出できるわけがない。 あとほんの少しジャイアンが力むだけで、頭蓋骨はひび割れて砕け散る。 「さァ、のび太。フィニッシュだッ!」 額に血管を浮かべ、ジャイアンが豪快に笑う。 ──が、寸前。 脳が発令した「力を加える」という信号が、腕に送り込まれる寸前。彼の後頭部に拳を 叩き込む少女があった。 「武ィィィッ! あたしが相手だッ!」 予期せぬ乱入に、ヘッドロックが外れる。どさりと倒れ込むのび太。 「ほう、しずちゃん。のび太如きをかばうなんて、ずいぶん甘くなったじゃないか」 静香はかまわず左ハイ、立て続けにボディを連打。締めは噴火のような勢いで突き上げ るアッパー。が、打ち抜けない。 攻め手を失い、仕方なく間合いから抜ける静香。 「さすがね、武さん。出木杉さんを倒しただけのことはあるわ」 「しずちゃんこそ、出し惜しみはよくないぜ」 「……なんのことかしら」 「超人体技“六式”……。君はその使い手だと聞き及んでいる」 静香の目つきが変わった。 ──源家秘伝、六式。 鍛え抜いた指で人体を貫く、指銃(しがん)。 真空を発生されるキック、嵐脚(らんきゃく)。 宙を蹴り自在な空中移動をこなす、月歩(げっぽう)。 まるで消えたように大地を駆ける、剃(そる)。 体を硬直させ銃弾さえはね返す、鉄塊(てっかい)。 紙のように脱力しあらゆる打撃をかわす、紙絵(かみえ)。 以上六つの絶技をもって、六式。 鎌倉時代より代々源家に伝わる門外不出の拳であったが、戦後より広く一般に公開され るようになった。なお現在、日本のセキュリティポリス、米国のシークレットサービスを 初め、各国のボディガードたちには六式習得が義務づけられている。 ただし、体得には並々ならぬ努力と才能が不可欠であり、六つある技のうちひとつを覚 えるだけでも三年を要するといわれている。 ところが、わずか十才の静香が六式の使い手とはどういうことか。 「ストーカーが趣味かしら、武さん」 「以前スネ夫の奴にちょっと、ね。それにしても、すばらしい才能だ」 「バレているのなら、温存は必要なさそうね」 二メートル近くあった間合いを、さらに広げる静香。ジャイアンは困惑する。 「おいおい、キャッチボールでもするつもりかい?」 「嵐脚ッ!」 突如、静香が高速で足を振るう。それに伴い、鋭い真空波が飛び出し──。 ──ジャイアンを切り裂く。 疾風という名の凶器が踊る。刃が次々にジャイアンへ向かっていく。 「あなたの射程(エリア)でやり合うつもりはないわ。卑怯も武のうちよ」 嵐脚によってできたカマイタチは、コンクリートをも切断する。とうに常人ならばみじ ん切りとなっているはず。 だが、ジャイアンという男はとうてい常人の域に収まるような器ではなかった。 「しずちゃん、そんなに俺をヌードにしたいのかい?」 切り裂けたのは、なんと服だけ。肉体には出血はおろか、かすり傷ひとつついていない。 「野球拳には便利な技だが、あいにくまだ宴会を開く時間じゃないぜ」 「た、大したものだわ……武さん。いえジャイアン」 穴だらけとなったシャツを引き裂き、半裸となるジャイアン。 壮絶な上半身であった。骨格に岩を乗せたかのような筋肉には、至るところに深い古傷 が染みついている。 女としての本能を刺激され、口の中を生唾で一杯にする静香。 「ビューティフル……」 「生後まもなく、俺は母ちゃんにコンクリートに叩きつけられた。走ってる電車にぶつけ られ、東京タワーから突き落とされ──そうやって身につけた耐久力だ。接近戦でなきゃ、 まず俺は倒せねェ」 「えぇ……私は未熟を恥じるわ。ジャイアンという怪物から、危険を冒すことなく勝利を 得ようとしたのだから」 殺す覚悟に加え、殺される覚悟。対をなすふたつの覚悟を持たねば、ジャイアンの上を ゆくのは不可能だ。 「ようやく地に足がついたようだな」にたりと笑うジャイアン。 「剃ッ!」 六式、剃。音でさえ追いつけぬ速力を発揮する静香。 ほとんどのケースで、剃は背後を取るために使われる。が、今回はちがった。 正面から、堂々と。 後ろ向きな戦法では通用しないことを、静香にはよく分かっていた。 標的は──心臓か、眼球か、金的か。否、どれでもない。 心臓を守る胸筋を貫くのは難しい、眼球は身長差が大きいため狙いにくい、金的は致命 打にはならない。 静香が的を絞ったのは、喉。鍛えられぬ部位、しかも呼吸器。 「指銃ッ!」 ライフル弾にも匹敵する指が、喉を射抜いた。──が。 「お、折れ……ッ!」 根本から折れ曲がる人差し指。 呆然とする静香に、哀れむようにジャイアンが話しかける。 「君がどれほど指を鍛え込んだかは知らんが、喉を狙ったのは失策だったな」 「な、なんですって……!」 「俺がめざすのは地上最強の歌手。それゆえ、特に喉は重点を置いて鍛えてある。この程 度の威力では喉を破壊するなど、とてもとても……」 「……くっ!」 剃で離れようとする静香だったが、ジャイアンの手が伸びる方が速かった。がっちりと 頭を掴まれてしまう。 「──て、鉄塊ッ!」 とっさの判断で、ひとまず静香は防御を固める。甘んじて一撃を受ける覚悟だ。 頭突き、一撃目。整った鼻が大きく歪んだ。鉄塊で守られているにもかかわらず。 しかし、闘争心は一ミリたりとも揺るがない。 「なァんだ、大したことないじゃん」 鼻血まみれの笑顔で、少女はジャイアンをにらみつける。 「お風呂温かきは……」骨折した指を、ひたすらに突き出す静香。「無敵なりッ!」 この世にバスタブがある限り、指が折れても心は折れぬ。 「なんてスマートな女なんだ……」 ジャイアンもまた、心底嬉しそうな笑みで応える。──そして。 頭突き、二撃目。鼻を完全に陥没させられ、信念とともに静香は崩れ落ちた。 下克上、ならず。 天才も、財力も、多勢も、秘密道具も、アイドルも、どれも巨凶を倒すには至らなかっ た。やはり、強さが全ての世界においてはジャイアンがナンバーワンなのか。 その時、最後のチャレンジャーが息を吹き返す。 「よ、く、も……しず、ちゃ……んを……」 ジャイアンが振り返ると、いつの間にかヘッドロックで瀕死となっていたのび太が立ち 上がっていた。 「てめぇ、またやる気か!」 「ぼ、くが……あい、てだ……ジャイアンっ!」 幽霊のような風体で、一歩一歩ジャイアンに近づいていくのび太。 「ダメだ、のび太君! 今度こそ本当に殺されちゃうよっ!」 親友の声も、今は耳に入らない。 守りたい。敬愛する祖母が存命だった時期から恋焦がれ、将来結ばれると約束された最 愛の存在。守らねばならない女性。だからこそ、歩く。 「行く……ぞ……」 「く、来るなァッ!」 後ずさりするジャイアン。一発で絶命できる相手のはずが、なぜかその一発が出ない。 強さとはなにも、筋力や技術のみで競われるものではない。今、のび太は心でジャイア ンを圧倒していた。 愛する人を守る。たとえ自らが滅びても、守るべき人さえ生き延びてくれればそれでよ い。勝利の先にある栄光など一切度外視した、純粋な想い。これに比べれば、ヒーローに なりたい、力を誇示したい、武器を自慢したい、ナンバーワンに君臨したい、などという 動機は不純物まみれに過ぎず。いわば──。 邪念。 弱虫が一歩進むと、帝王が一歩退く。なんと滑稽な光景だろう。 「かかっ……てこ、い……」 「来るんじゃねェッ!」 ジャイアンの背が壁にぶつかる。さまざまな威嚇を試みるも、のび太は全てを受け流す。 どうしようもない。手をこまねくうち、ついに二人の距離がゼロとなった。 全身を預けるように、のび太がジャイアンにしがみつく。 「ぼくだけの力で君に勝たないと……」 半死人は、 「しずちゃんが安心して……」 弱き心を振り絞り、 「お風呂に入れないんだっ!」 生命を燃やし尽くした。 「悪かったァァァッ! 俺の敗けだァァァァッ! 許せェェェェェッ!」 肉親以外から初めて受け入れる、敗北。 唾、汗、涙、尿。あらん限りの体液をほとばしらせ、剛田武は陥落した。
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パワープレイヤー ゴール周辺でのシュート力とリバウンド力が要求される 高さとフィジカルの強さが重要 アウトサイドでのシュートを決めることが出来れば尚良し 桜木 花道 野辺 将広 武藤 正 福田 吉兆 池上 亮二 高野 昭一 岸本 実理 名朋の2M 御子柴 峰健 太 内藤 鉄也 戸塚 哲也 結城 勇 小田 竜政 大学オールスターのPF 村雨 健吾 火神 大我 土田 聡史 早川 充洋 パパ・ンバイ・シキ 木村 信介 青峰 大輝 岡村 建一 黛 千尋 原 一哉 津布久 正浩 マイケル 関場 ソン・ゴクウ 長谷川 二志 ジョン・関場 真田 弦一郎 柳 蓮二 ギニュー トランクス 花形 三郎 オメガモン グレイモン ディグモン ウソッキー バラン 石田 銀 弩羅江門 磯野勝利 柳生兵庫助 フリーザ サスケ 菊丸 英二 二宮瑞穂 七井アレフト 明神 弥彦 ツナ オベリスクの巨神兵 キムタク 大江和那 白ボン エヴァンゲリオン初号機 ニトロニクス カントナ ミルドラース れっしー バッファロー牛島 アークデーモン 大和猛 佐野ミコト 鎌車 武蔵厳 小結大吉 スラッグ 張飛 翼德 ビッグ・マック 葛西善二郎 サラー シバ 角行 孔雀 19号 勅使河原 大島憂次郎 式尉 悠久山 ナッシー パルシェン
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ドラゴンボールZ Sparking! METEOR 強さ議論6 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamefight/1220578443/ 【B1総合ランキング(仮)】 1位 20点 ヒルデガーン 2位 18点 ジース 3位 17点 SS孫悟飯(青年期)、伝説SSブロリー 5位 16点 SS孫悟飯(少年期)、SS2孫悟飯(少年期) 、SS2孫悟飯(青年期) ベジータ(前期)、SSベジータ(前期)、超ベジータ、SSトランクス(剣)、SSトランクス(格闘) 超トランクス、SSトランクス(幼年期)、ベジット 亀仙人 ナム スラッグ サウザー タピオン フリーザ第二形態 フリーザ第三形態 コルド大王 人造人間16号 セル完全体 セルジュニア SS4ベジータ ベジータベビー スーパーベビー2 30位 15点 ヤジロベー ターレス 大猿ターレス 大猿バーダック 大猿セリパ 大猿ナッパ 大猿ベジータ 大猿ベジータ王 グルド 人造人間17号 人造人間18号 魔人ブウ(悪)ゴテンクス吸収 大猿ベビー 43位 14点~14.5点 孫悟飯(幼年期) *ベジータ(スカウター) *SSベジータ(後期) SS2ベジータ(後期) トランクス(格闘) スーパーベジット クリリン 孫悟空(少年期) サイボーグ桃白白 巨大化スラッグ リクーム バータ ビーデル 孫悟空(GT) 四星龍 58位 ゴテンクス SSゴテンクス 餃子 クウラ ブロリー SSブロリー 栽培マン アプール ドクター・ゲロ パン(本来14点だが、サイヤ人魂の効果時間が少ないので減点1点) 68位 12点 SS2孫悟空(後期) SS3孫悟空(後期) トランクス(剣) トランクス(幼年期) ヤムチャ ピラフマシン ピラフマシン合体 孫悟飯じいちゃん Dr.ウィロー ボージャック フルパワーボージャック スーパーゴジータ ベジータ王 ネイル スーパーザーボン ドドリア 人造人間19号 セル第一形態 SS孫悟飯(未来) 魔人ブウ(悪)悟飯吸収 SS4孫悟空 スーパーベビー1 90位 11点~11.5点 ピッコロ(前期) 孫悟飯(少年期) 孫悟飯(青年期) SS3ゴテンクス ハッチャン 桃白白 アックマン ピッコロ大魔王 ガーリックJr. クウラ最終形態 メタルクウラ ザンギャ フリーザ最終形態 フルパワーフリーザ メカフリーザ 孫悟飯(未来) 界王神 キビト神 魔導師バビディ *スポポビッチ ミスター・サタン グレートサイヤマン2号 一星龍 113位10点~10.5点 SS孫悟空(中期) 孫悟空(後期) ピッコロ(後期) アルティメット悟飯 孫悟天 SS孫悟天 ベジータ(後期) 天津飯 MAXパワー亀仙人 ブルー将軍 スーパーガーリックJr. 人造人間13号 合体13号 パイクーハン *ラディッツ バーダック *ナッパ ザーボン ギニュー セル第二形態 魔人ブウ(悪) *魔人ベジータ SS孫悟空(GT) SS3孫悟空(GT) SS4ゴジータ ウーブ スーパー17号 超一星龍 141位 9点 チチ(少女期) フリーザ軍兵士 キュイ フリーザ第一形態 魔王ダーブラ 146位 8点~8.5点 SS孫悟空(後期) グレートサイヤマン 大猿(下級戦士) アラレ *セリパ パーフェクトセル 152位 7点 タンバリン スーパージャネンバ 大猿ラディッツ 魔人ブウ(善) 156位 6点 孫悟空(前期) ジャネンバ 魔人ブウ(純粋悪) 魔人ブウ(純粋) スーパーウーブ 161位 5点 孫悟空(中期)
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鍛冶職人の強さ:第3章 適正レベル:30 授与NPCの名前:鍛冶屋《新米》 授与NPCの所在:―― 前提クエスト:―― 派生クエスト:オスリカーの琥珀 授与ダイアログ 「同輩からは過小評価されていたようだが、おまえの実力はそのはるか上をいくものだぞ、 名前 。そのことが証明されたわけだが、武器を作ることにかけて比肩するものはほとんどおらんよ」 「が、上には上がいるものだ。北連丘の鉱業の街、オスリカーに向かい、オッターというドワーフを探すといい。さらなる奥義をきわめた数人のひとりで、うまくしたら弟子入りできるかもしれんぞ」 背景 厳しい修行に耐え、上質の武器を作れるようになりました。しかし、修行の道はまだ続きます。 目的 目的1 オッターは北連丘の炭鉱町、オスリカーにいます」 新米の鍛冶職人から、修行を続けたければオッターに弟子入りしてはどうかと言われました。 報酬 固定報酬 スキル:鍛冶ステップ3修得 選択可能な報酬 ―― 経験点 経験点:1961XP 攻略情報 ―― コメント/ヒント等 名前 コメント
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全省庁ホームページ検索によるIT企業ヒット件数ランキング http //www.e-gov.go.jp/index.html 注意 あくまで全省庁ホームページ検索 中には国立大の就職情報や勧告書も少しながら含まれるが ほとんどは入札結果、委託に関するもの。 あくまで公共とのつながり目安 (利点としては明確な件数による順位というのがある。) 近年会社名変更したところは、旧名+新名での結果 公共の契約・委託の多さ&つながりの目安であって公共部門の割合の目安ではない。 企業名 検索件数 NEC 「ヒット件数多すぎ」と検索結果 富士通 17437 日立製作所 15113 IBM 9421 野村総研 4176 日本総合研究所 3412 NTTDATA 2978 ===============2000件以上================== NTTコミュニケーションズ 1986 みずほ情報総研 1815 日本ユニシス 1256 大和総研 1148 日立ソリューションズ 1075 ===============1000件以上================== 新日鉄Sol 937 アクセンチュア 727 伊藤忠テクノソリューションズ 690 富士通ビジネスシステム 605 NECネッツエスアイ 579 日立情報システムズ 547 三井情報 515 日立電子 505 ===============500件以上================== NECソフト 496 NTTアドバンステクノロジ 476 NECネクサソリューションズ 417 アビームコンサルティング 367 NTTコムウェア 336 ネッ トワンシステムズ 329 富士通エフサス 326 住商情報システム 324 富士通FIP 317 東芝情報システム 308 NECフィールディング 303 ===============300件以上================== インフォコム 225 ユニアデックス 211 オービック 198 キヤノンITソリューションズ 181 NECシステムテクノロジ 172 テプコシステムズ 139 中電シーティーアイ 135 電通国際情報 129 オージス総研 127 三菱電機情報ネットワーク 116 ワークスアプリケーションズ 113 NTTソフトウェア 107 ===============100件以上================== NEC情報システムズ 92 日商エレクトロニクス 90 ニッセイ情報テクノロジ 87 三 菱電機インフォメーションシステムズ 83 ユーフィット 76 JSOL 71 富 士通ビー・エス・シー 69 東京海上日動システムズ 61 日本トラスティ情報 51 ITフロンティア 51 ===============50件以上================== JFEシステムズ 47 キヤノンソフトウェア 43 富士通システムソリューション. 40 兼松エレクトロニクス 36 NTTデータ・アイ 36 リンクレア 33 ティージー情報ネットワーク. 32 テクマトリックス 31 みずほトラスト 25 中央コンピュータシステム 23 三菱総研DCS 20 セゾン情報システムズ 19 JR東日本情報 19 フコク情報 18 ソニー・グローバルソリューションズ 15 東洋ビジネスエンジニアリング 14 住信情報サービス 14 関電システムソリューションズ 14 第一生命情報システム 11 NTT データシステム技術 10
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ヨワシGXデッキ強い!?強さを検証してみた※訂正ありとは、ポケモンカード公式チャンネル第559回のこと。 (第558回 ←← 第559回 →→ 第560回) 主な内容 ■お詫びと訂正 5 07 ブルーサージGXの効果はベンチにすべてエネルギーをつけるものですが、バトル場のヨワシGXにエネルギーが1個残ってしまっておりました。正しくはベンチポケモンにすべてつけます。 5 58 ベンチのヌオーにピーピーマックスの効果でエネルギーをつけていますが、進化ポケモンのためつけられません。 登場するキャラクター ポニータ石井 普通の覆面社員 Youtube動画 字幕・台詞 ミス 備考 使用されているBGM
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カノンはシユウに対して一番効果的なNPCだからカノンだけ狩れたんじゃないかな。他の子だと、頭部以外に吸われると与ダメはそれなりに下がるけど、破砕系持ちのカノンはだいたいどこに当たってもいいってのも狩れた理由かと - 名無しさん 2015-10-19 10 59 22 確かに。一度コンゴウでも比較検証してみようと思います。 - 名無しさん 2015-10-19 11 56 06 NPCの基礎能力を調べるのなら全てスキルをはずして検証すべきでは?そのうえでカノンは節約トリガーハッピー持ちなので火力が高いのがあたりまえだわな。 - 名無しさん 2015-10-21 01 10 52 基礎能力を調べる意図はなく、通常プレイでは中々分かりにくい遠距離型NPCそれぞれの火力を比較する目的で行った検証なので、該当するパーソナルアビリティが他キャラにも解放されるまでそれ自体が強力な個性の一部となりえる初期所持の選択可能アビリティは、あえて外さずに検証を行いました。 - 管理人 2015-10-21 08 09 52 そのため、コンゴウの検証ではジーナの初期所持アビリティを活かす目的で常時リンクバーストを条件の中に組み込んでいます。出来るだけ各NPCの個性を活かしつつ、可能な限り平等な条件で検証を行ったと自負しているので、私がこれ以上遠距離型同士の比較をするつもりはありませんが、どうかご容赦ください。 - 管理人 2015-10-21 08 32 47 こちらも比較するつもりはないけれどもう一点だけ、回復弾による補助を行っているようだけれどもこれも無しの方がいいとおもう。回復役を使い切った時点で戦力としてまったく使い物にならない。 - 名無しさん 2015-10-21 17 46 05 特記事項には記述していませんが、シユウ戦ではコウタも含めて全てのNPCが回復薬を使い切る事態に陥りましたので、プレイヤーの回復弾による補助を可としました。コンゴウ戦においても同じようなことになっては困るということで同じ条件で検証を行いましたが、いずれのNPCも回復薬を使い切ることはなかったため、記述には回復弾の補助について書かれていますが、実際に私が行った補助はリンクバーストの継続維持のみです。どうやらシユウの攻撃がNPCにとって特別相性が悪いだけのようです。また、遠距離型の本分であるPT戦におけるNPCの行動傾向を調べるためにクアドリガやヴァジュラを遠距離型NPC3人のみで討伐挑戦させたりもしましたが、いずれも回復薬を使い切ることはありませんでした。そのため、シユウ戦で遠距離型がいずれも回復薬を切らしたことと彼らの戦力としての有用性は無関係であると私は考えています。 - 管理人 2015-10-21 18 46 50 管理人さんも言ってるけど、回復使い切っても全く役に立たなくなるわけではないかと。多少の戦力ダウンは確かにあるが、回復弾を持ち込めば充分持ちこたえてくれるし、死んでもリンクエイドすればいいだけの話。 - 名無しさん 2015-10-21 20 39 19 管理人さん、もし覚えてるなら、攻撃のヒットエフェクトのだいたいの割合も書いてくれるとありがたいかと - 名無しさん 2015-10-21 20 44 11 すみません。エフェクトの頻度は正確に覚えていません。しかし、遠距離型は共通してそれぞれの弾が最も火力の出る部位のみを狙い打つ傾向があります。(シユウで言えば、貫通なら頭部。破砕なら足といった具合)そのため、それぞれのエフェクトが表示された頻度で言えば、おおよそクリティカルor大 その他といった感じに落ち着いていたのではないでしょうか。ただ、カレルとコウタに関してはいかんせん連射弾の使用が通常弾と比べてずば抜けて多いため、この限りでは無いのですけども。(連射弾はヒットする部位に関係なく、弾かれるエフェクトが表示されるようです。) - 管理人 2015-10-21 21 25 39 ありがとうございます。カノンは比較的当てやすいところに相性のいいポイントがあるので、その辺りも関係しているのかと思ったのですが、あまり関係なさそうですね - 名無しさん 2015-10-21 22 07 01 近接型や新型も検証するのでしょうか? - 名無しさん 2015-10-27 20 31 23 ジーナはサクヤに比べてアラガミと距離を取ろうと動くことが多い気がする。OPが足りてても、アラガミが近くに来ると射撃よりも回避や通常移動で距離を離すのを優先する傾向があるんじゃないかな。 - 名無しさん 2015-11-01 10 20 37 個人的にジーナはやっぱあんまり攻撃しないと思ってたけどほんとに攻撃してなかったのな。ジーナは回復特化にしたほうが無難かもね - 名無しさん 2015-11-12 17 00 06 自分が近接主体でアラガミ引き付けてるとジーナさんの手数はすごい多い感じするけどね。各プレイヤーの立ち回り方でもどのNPCでどのスキルがいいとかは変わってくるよね - 名無しさん 2015-11-12 18 24 42 スナイパー組は場所によってもかなり変わるね。拓けたところならタゲとってない限りバンバン撃ってくれるけど、入りくんだところだと距離とれる場所を探して彷徨きまくる - 名無しさん 2015-11-20 00 26 55 ジーナさんはプレイヤー側が強みを引き出してやると化けそう。4人での対多数アラガミ戦で索敵強襲の指示を出して、自分はジーナさんについて行ってヘイト稼ぎとバースト化サポートとか。 - 名無しさん 2015-11-20 02 25 47 よく書き込んであるからどの3人を連れてけばいいのか迷う笑 - 名無しさん 2015-11-24 12 17 07 ジーナさんはオススメですよお!!火力が低いということは、アラガミを苦しめて苦しめて苦しめて苦しめることができるということですからねえ!! - ペンネーム マジ(キチ)天使 2015-11-24 16 05 24 どっかのキャストつれてきたほうが早そうだな! - 名無しさん 2017-09-25 19 49 58 検証の敵が破砕弱点ばっかじゃん。グボロやヤクシャなら結果も変わってくるんじゃない? - 774イーター 2015-11-25 14 46 24 コウタはバーストすればなぜか火力が上がる設定だったはずですがそれは考慮の中に入れているのでしょうか? - 名無しさん 2015-11-26 00 26 21 コウタの【B】銃攻撃力ならGEBとGE2にはあったけど、GE2RBから削除されたよ。 - 名無しさん 2015-11-26 00 50 47 新型神機使いの動きを観察してて気付いたんだけど、高消費の弾を持たせても神機の切り替えの頻度は変わってないっぽい。銃に切り替えても攻撃しない時も単純に弾切れになってるだけみたい。 - 名無しさん 2016-01-26 22 06 33 コウタについての検証:コウタは標準で三叉になっている比較的高火力の貫通弾を使用しており、それと連射弾を最優先で使用する模様。そのためトリガーハッピーをつけると貫通弾の使用頻度が倍近くになり、火力が大幅に上昇する。 - 名無しさん 2016-01-27 15 53 52 難易度2「斜陽」で調査。自らはステルスフィールドで完全に観察に徹する。トリハピなしの場合、10分以上かけても撃破できず。 - 名無しさん 2016-01-27 15 57 08 トリハピありの場合、残り時間22分37秒で撃破。 - 名無しさん 2016-01-27 15 58 46 弾の使用頻度についても検証。状態異常弾は猛毒で実験。結果、通常弾L>通常弾S>状態異常弾+S=爆発弾≧状態異常連射弾の頻度で使用する模様。追加で言えばトリハピと通常弾Lを合わせると難易度2「斜陽」を残り時間26分31秒でクリアする程に火力が上昇した。 - 名無しさん 2016-01-27 16 06 32 補足:状態異常弾あたりの使用頻度が低いため、装備しても役に立たないと考えるのが無難。むしろそれらの使用頻度はカレルの方が倍以上であるため、そちらに装備する事を推奨する。 - 名無しさん 2016-01-27 16 11 51 遠距離型神機使いはコウタやカノンなどの標準で特殊な弾を持っているNPCはそれを優先して使う。よって特殊な弾を持たせても使用頻度が低い。よって追加で弾を持たせるよりもトリハピなどを持たせた方が良いと思われる。逆にカレルやサクヤは標準で特殊な弾を所持していないため、装備した弾を積極的に使用する。なので状態異常弾などを持たせるならばこちらの方が遥かに効果的。 - 名無しさん 2016-01-28 16 26 14 特にカレルは手数の多いアサルトのため、状態異常弾との相性が非常に良い。相手によっては近距離型神機使いよりも状態異常にしてくれることも。 - 名無しさん 2016-01-28 16 29 08